隣の隣には豚の夫婦が住んでいる。
年も若いし、もしかしたら同居しているだけかも知れないが。
近所付き合いが苦手な僕がなんで隣の事を知っているかというと
彼等が僕のアパート唯一の挨拶をしてくれる豚だからだ。
ちなみに僕も、挨拶を返すことはあっても
なかなか自分からはできない人間である。
彼等を見習いたいと思う。
今朝、寝坊して羊の夢を見ていると
となりのベランダから僕の部屋のベランダへ豚の女の子の方が入って来た。
コンコンと窓をたたいて僕を呼び、言うには
うちのお風呂に入らないか?
ということだった。
はて、意味が分からないと聞き返してみると
豚は人間の出汁が好物らしい。
正直に答えてくれたのは意外だった。
僕が彼等に同じことをするとしたら多分正直には言えないだろうから。
僕はあいにくと草食ではないから美味しくは無いだろうと伝えた。
しかし彼女がいうには彼は雑食の味が一番好きだということだ。
種族毎に好みも違うものである。
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